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男女間、家族内・親族間トラブル
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家族内・親族間トラブル
男女間トラブル、家族内・親族間トラブルの対処法
解決事例
家族内・親族間トラブル
 

増える実親子間トラブル

 以前に、尼崎事件に関連したテレビ局の取材で、「親族内など身内での深刻なトラブルや、過剰な支配・虐待事案は多いか」という質問を受けました。
 DV(ドメスティック・バイオレンス。家庭内暴力)、高齢者虐待、児童虐待、ストーカーといった典型的な類型のトラブルについては、それぞれの分野で、 法規制や被害者の救済・支援システムの整備が進んでいることもあり、比較的、問題が顕在化しやすいように思われます。
 しかしその一方で、典型的な類型にあてはめることができないケースについては、表面化していない深刻な事案が、潜在的にはかなり多くあるだろうというのが、私たちの経験上の印象です。

 実際に当事務所でも、典型的な類型にあてはまらない家族内・親族間トラブルに関する相談が増えており、 中でも非常に多くなってきているのが、実親子間の深刻なトラブルについての相談です。

■ 子が親から被害を受けているケース
 典型的なのは、親が成人した実子に対して、常軌を逸した支配・横暴を行っているケースです。
 具体的には、生活全般に干渉して、同居を強制する、交際を妨害する、普通の扶養の範囲を超えて経済的に縛り付ける(今まで出してやった学費を返済せよ・親を傷つけているので慰謝料を払え等)、 子が思うような対応をしないと、異常な回数や内容の電話・メールで攻撃したり、暴力をふるうようなケースです。

■ 親が子から被害を受けているケース
 逆に、成人している子が、壮年期あるいは熟年期の実親を、様々に虐げているケースも典型的な事例です。
 老年期の親なら高齢者虐待にあてはまってくるのですが、高齢者とはいえないため、救済の対象とならないことから、難しい問題となってしまうのです。
 具体的には、子が親に対し、暴言や暴力で心身を虐げることにより、自らの支配下におき、その資産を奪ったり、食いつぶしたりしてしまうケースです。

なぜ家族内・親族間トラブルは深刻化するのか〜その理由

 家族内・親族間トラブルにおける大きな問題点は、なかなか表面化せず、何年にもわたり長期化してしまうことです。
 その原因としては、以下のようなことが考えられます。

人目に触れにくい、第三者が入りにくい、家庭内・親族間という極めてプライベートな環境で
  生じる。
家族(親族)関係は、男女関係以上に、「縁を切る」ということが実行しにくい。
支配や加害をする側も、「家庭内のことに他人が口を出すな」、「子が間違っているときに、
  親が子に対して強く物を言って何が悪い」というような、対象者を私物化した意識を正当化
  しやすい。
被害を受けている側も、恥の意識とか、諦めや無力感があって、外部に相談したり救済を
  求めにくい。
「外部に相談したり、指示・要求を拒否したら、相手方が逆上して、もっとひどいこと(勤務先に
  押しかけて無茶苦茶な要求をするなど)をされてしまうのではないか」という恐怖心を植えつけ
  られていて、被害者が外部への救済を躊躇してしまいがちである。

 さらには、ときに、被害者が「被害」を自覚・認識していないこともあります(マインドコントロールに近い状態)。
 支配する側の強烈な影響の下で、「自分が悪い」と思わされていたりするのです。

 より事態が複雑化してしまうのは、加害者側が、時折、被害者に対し、優しくしたり、褒めてみたり、あるいは涙を流しながら謝ったりするので、被害者側が「自分は大事にされている」とか、 「この人は自分がいないと駄目なのだ」などと感じてしまい(思い込まされているといってもよいでしょう)、加害者との人間関係が「自分には必要な人間関係である」 と誤解してしまっているケースで、これは男女間トラブルにおいても非常に多くみられる関係性です。
 こうなってしまうと、もはや一種の「共依存」の状態です。

 多数の殺人被害が生じた尼崎事件においても、加害者側は、被害者との間で養子縁組をするなどして「疑似家族」を構成し、社会や外部と隔絶した環境を作り、 苛烈な支配、搾取、虐待、さらには暴行や殺人などの犯罪を行っていました。
 「家族内には外部から介入がしづらい」ということが狡猾に利用された悪しき事例です。