取扱業務

債権回収
債権回収のために準備すること 債権回収の具体的な方法
よくあるご質問(債権回収Q&A)  
よくあるご質問(債権回収Q&A)
 
  相手方の住所や行方がわからない場合は、債権回収をあきらめるしかないのでしょうか。

   相手方の現在の連絡先がわからない場合であっても、弁護士は、職務上、依頼を受けた事件の処理に必要な場合、住民票や戸籍の附票などを取り寄せることが認められていますので、これらを取寄せることによって、住所に異動がないかを調査することができますし、住民票等から判明しなかったとしても、携帯電話の番号や携帯電話のメールアドレスなどがわかっていれば、弁護士会照会制度(弁護士法23条の2に基づく照会)によって、携帯電話会社に照会し、携帯電話の契約者の氏名や住所を調査することも可能ですので、あきらめずにまずはご相談ください。

  給料を差し押さえたら、相手方の給料は全額回収に充てることができるのでしょうか。

   給料の差押の場合、その全額を差し押さえることができるわけではありません。
 具体的な給料の差押が可能な範囲は以下のとおりです。

 まず、給与については、

基本給と諸手当(但し通勤手当を除く)から、所得税、住民税及び社会保険料などの法定控除額を控除した残額の4分の1。
ただし、上記法定控除後の残額が月額44万円を超えるときは、その残額から33万円を控除した金額。
 

 次に賞与については、

各期の賞与から、給与の場合と同様の法定控除額を差し引いた残額の4分の1。
ただし、上記法定控除後の残額が月額44万円を超えるときは、その残額から33万 円を控除した金額。
 (ただし、夫婦間の婚姻費用(生活費)、子供に対する養育費、親族間の扶養などの義務に基づく定期的な支払を求める権利による給料の差押範囲は、基準が異なり、差押えの禁止の範囲は、給与の2分の1と少なくなります。)


【例1】
  基本給:25万円
  通勤手当:1万5000円
  住宅手当:2万円
  所得税・社会保険料等法定控除額合計:7万円
  財形貯蓄控除:1万円
  →通勤手当を除く基本給+諸手当:25万円+2万円=27万円…@
   法定控除額=7万円(財形貯蓄は控除対象外)…A
   @−A=20万円…B
   法定控除後の残額が44万円を超えないので、
   差押可能額は、Bの1/4である5万円となります。

【例2】
  基本給:50万円
  役職手当:15万円
  通勤手当:1万円
  所得税・社会保険料等法定控除額合計:15万円
  →通勤手当を除く基本給+諸手当:50万円+15万円=65万円…@
   法定控除額=15万円…A
   @−A=50万円…B
   法定控除後の残額が44万円を超えるので、
   差押可能額は、Bから33万円を控除した17万円となります。

  差押をしたのですが、後から他の債権者も差押をしてきました。先に差し押さえた私が優先的に回収できるのでしょうか。

   同一の目的債権(金銭債権)について、差押が競合をした場合、基本的には債権額に応じて按分して配当されますので、他の債権者よりも先に差し押さえたからといって、常に優先的に回収が可能になるわけではありません(例えば、15万円の預金に対して、100万円の債権をもつ債権者Aと50万円の債権をもつ債権者Bがそれぞれ差押をした場合、債権額に応じて2:1で配分されますので、債権者Aが回収できるのは10万円、債権者Bは5万円となります)。

 差押の競合については、公租公課(税金や社会保険料)の滞納処分と競合した場合には、別途特別法による定めがあるなど、ケースごとに複雑なルールが定められていますので、詳しくはご相談いただく方がよいでしょう。

  差押をした債権が第三者に譲渡されていました。私は回収できないのでしょうか?

   このような場合、差押債権の支払義務者である第三債務者に対する手続の先後によって決せられます。
 すなわち、裁判所からの債権の差押決定の書類が第三債務者に対して送達された時期と、その債権についての債権譲渡通知が第三債務者に対して到達した時期のいずれか早い方が優先します。

 したがって、差押決定の書類が第三債務者に対して送達された時期の方が、債権譲渡通知が第三債務者に対してなされた時期よりも早ければ、差押が優先され、回収することができます。

  預金を差し押さえたのですが、債務者に預金先の銀行に対する借金がある場合、この預金は相殺されてしまって、私は回収できないのでしょうか?

   銀行などの金融機関の債務者に対する債権の発生時期が、預金債権に対する差押決定の書類が第三債務者である金融機関に送達された時期よりも早い場合には、相殺が優先します。

 通常、金融機関から債務者への貸付が先行してなされていますので、このような場合、差押債権者は、金融機関が相殺をした後、なお預金債権が残っていた場合に限って、残っている部分について回収ができるに過ぎません。